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第三自動車部レースレポート 2003年第2戦 4/4 | 
                      
                    一応代表二回目の走行開始。
  「思ったより燃費が良くない」
  監督が予定表を変更。1時間30分で回し、おいらとたつぼんでつなぐことに。
  車の状況はというと、タイヤが熱ダレを起こし、リアのグリップがあまりない。 第二ヘアピンではFドリ気味に走行をしている。(していたそうだ…エヘ) 現時点で順位は変わらずの14位。 走行前に自分の上位チームのゼッケン番号を確認。
  「82番のAE86。82番のAE86」
  心の中で叫びながら親の仇のように82番を探す。
  …いましたよ。
  走行開始40分ほどで視界に捕らえた。 エンジンパワーでは勝るDA6だが、コーナリング性能ではAE86の方に分が ある。つかず離れずの走行を続けホームストレートで一気に並ぶ。 第一コーナーアプローチでのブレーキング勝負となった。
  「…勝った」
  インをついた私。 縁石に右フロントを載せ、グリップを保ちつつ微妙なアクセルワークで抜き去る。 …と、本人は思っているが実際はどーか分かりません。こう書いた方が面白いで しょ?
  「ぐふふ」
  まずは1週差を縮めた。あと3回抜けばおそらく順位が入れ替わるだろう。 そう思った私は「ミッションいたわり限界走行」を続ける。
  「タイヤもいたわれよ」
  と思ったが後の祭。 S字で挙動を乱したEG6をよけようと踏んだブレーキで姿勢を崩してしまった。 幸い車に以上は無かったものの、AE86との差がまた開いてしまった。
  その後、また追いつき抜いたがスピン時のタイムロスでDA6のお食事タイム となってしまった。くそぅ。
  さてさて今回ラストを飾るのは「メカニックたつぼん」 残り1時間30分を走りに行った。ピット時間ももったいなかったので満タン にはせず「腹八分目」にとどめ、コースインさせた。 リアのグリップがもうないのか、1分17秒ペースとラップタイムが1秒ほど落 ち込む。
  「しゃーねーか」
  と思ったが、実は私がつけ狙っていたAE86は11位だったらしく、13位 に浮上していた。しかも12位との差は6週ほどしかない。もし、相手チーム がピットインすれば12位になるかもしれない。
  急にピットがあわただしくなる。
  サインボードに「↑」(ペースアップ)のマークを書き、たつぼんに見せる。 現在の12位は白いボンネットのEG6だ。 だがその差はなかなか縮まらない。奥の手をひらめいた私はサインボードに こう書いてEG6のドライバーに見せた。
   「 オ ッ パ ォ 」 (意味不明…)
  一瞬EG6のドライバーの目がピット方向に釘ヅケになった。 そして、ホームストレートに来る度に不思議そうにこちらを見ている。
  「作戦成功だよ… ぐふふ」
  だが、その後EG6は一度もピットインすることも無く、残り時間10分を切った。
  「うーん、だめかぁ」
  疲れているたつぼんにピットから激励のサインを出す。
   「おばQ」(イラスト付)
  どーだい?つかれが取れただろう?究極の癒しだ(笑) 残り時間を精一杯走れ。走りきるのだ。
  「あと5週」
  最後のサインボードを掲げる。順位は13位をキープ。
  そしてレース終了をつげる、大きなチェッカーフラッグが振られた。 ホームストレートを駆け上がってくる我らが第三自動車部のDA6。 やっぱりチェッカーを受けるチームの車はかっこいい。 レースを始めて5年目。初の13位。
  「やった…」
  心からそう思える。楽しかった。実に楽しかった。そして嬉しかった。 第三自動車部の歴史に新たなページが刻まれた瞬間だった。
  初完走を果たしてから3年。 自分たちのチームにありがとうと言いたい。 DA6にありがとうと言いたい。 そして、影ながら応援してくれたみんな。本当にありがとう。 みなさんのおかげです。 第三自動車部を代表して心からお礼申し上げます。
  「ありがとうございました…」 
                  
                  
  
 
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